松本養護学校に絵本のプレゼント 教諭の願いに企業が応える
長野県松本市の県立松本養護学校に4日、絵本など10万円分の図書34冊が届いた。子どもたちのために蔵書の充実を願った教諭の思いに、社会貢献活動に取り組んでいる企業が応えた。
図書を贈ったのは栄養補助食品「ミキプルーン」で知られる三基商事(大阪市)。子どもの健やかな成長を支えようと保育園や養護施設などに本を贈る「ミキプルーン文庫」の活動を10年前から続けている。
この取り組みに、松本養護学校の宮沢愛教諭が応募した。同校の図書室には、幼い子が読みたがるような種類の絵本が少ないと感じていたことがきっかけだ。
「知的障害のある子どもたちにも、本を通じて豊かに成長できる環境を提供したい」と応募し、全国30カ所の寄贈先の一つに選ばれた。
県教育委員会などによると、同校には小学部から高等部まで245人の児童生徒が学んでおり、2千冊弱の蔵書がある。だがこの数は、文部科学省が同規模の学校図書館に整備すべき蔵書とする標準冊数(1万7千冊)の1割ほどにすぎない。予算不足もあって充足の見通しは立っていないという。
この日、教室に新しい大型絵本などが運び込まれると、小学部1年の児童12人が歓声を上げて喜んだ。贈呈式では、届いた絵本を教諭が手にとって読み聞かせし、子どもたちを楽しませた。歯磨きなど生活習慣をテーマにした本もあり、今後、授業の教材としても活用される。
同校の竹内文宏教頭は「絵本には、子どもの集中力を高めたり、情緒を安定させたりする力がある。今回のプレゼントは非常にありがたい」と話した。
この日は、食品と日本人の便通改善の関係を研究する同社の研究員が、「うんちのはなし」と題した課外授業もした。イラストや知育玩具を使って、健康状態のバロメーターともなるおなかの調子(便の状態)の大切さについて解説。「これからもよいうんちをして、もっともっと元気になってください」と語りかけた。
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