「アフガンの大地に水を」73歳、遺志継ぎ挑む 中村哲さん銃撃4年

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小川裕介

 アフガニスタンで医療支援や灌漑(かんがい)事業に力を尽くした中村哲医師(享年73)が凶弾に倒れて12月4日で4年。一時は灌漑事業の存続が危ぶまれたが、現地で培われたノウハウと遺志を継ぐ技術者が新たに加わり、砂漠化が進む大地に緑と水を回復させようと挑んでいる。

 今年9月、アフガニスタン東部の「バラコット堰(ぜき)・用水路」の建設現場を大和(おおわ)則夫さん(73)が訪れた。1年前に着工した事業で、山の斜面に、長さ4・3キロの用水路を築く大工事だ。

4年前まで建設コンサル役員 「衝撃的な感動」

 中村さんが現地代表を務めたNGO「ペシャワール会」(福岡市)に技術者として加わり4年目。現地には過去2回訪ねており、現地スタッフと同じ釜の飯を食い、工事の方針について熱く議論してきた。「意思決定が早く楽しいですよ」

 2019年6月、建設コンサ…

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この記事を書いた人
小川裕介
くらし科学医療部|原子力担当
専門・関心分野
核・原子力、感染症、調査報道