昭和天皇描いたロシアのソクーロフ監督引退へ 当局が映画制作禁止か
ロシア映画界の巨匠、アレクサンドル・ソクーロフ監督(72)が、監督を引退すると表明した。3日、ロシアメディア「ニューズ・ル」が伝えた。ソクーロフ氏は当局から映画制作を禁止されていると話し、「プロとしてのキャリアは終わった」と述べた。
ソクーロフ氏の最新作「独裁者たちのとき」は今年10月、モスクワの映画祭で予定されていた上映が急きょ中止となった。第2次世界大戦時のヒトラーやスターリンら「独裁者」が語り合う架空の物語だが、ロシア文化省が検閲し、許可しなかったという。ロシアのプーチン大統領に対する批判とみられた可能性がある。
ソクーロフ氏は「今はロシアで映画を撮影することも、上映することもできない」と話し、当局が自身の作品の映画配給を禁止していることが引退を決意した理由だと明かした。「私はロシア人だ」と述べて、国外で仕事を続ける考えも否定したという。
ソクーロフ氏は2011年の…