第4回不信招いた宝塚報告書 「いま考えれば失敗」阪急側は想定外の展開に

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松田史朗 渡辺七海

 「最初から把握はしていた。ただ、いまから考えれば失敗だった」

 阪急阪神ホールディングス(HD)の関係者は、こうつぶやいた。

 「失敗」したというのは、弁護士事務所の選定のことだ。

 阪急阪神HDが持つ事業のひとつである宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)。今年9月30日、劇団員の女性が亡くなった。

 歌劇団は大阪に拠点がある「大江橋法律事務所」に調査を頼んだ。事務所側は9人の弁護士によって「調査チーム」をつくり、劇団員を中心に、およそ70人から事情を聴き、報告書をまとめた。

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夢の舞台に立った劇団員は、なぜ亡くなるに至ったのか。華やかな舞台の陰にある問題を見つめます。

 しかし、報告書の内容に遺族は納得しなかった。

 企業統治の専門家などからは、公表された調査のあり方に疑問の声があがった。

 こうした不信や疑問を招く理由のひとつは、阪急阪神東宝グループの複雑な組織と、調査を頼んだ弁護士事務所の選定にあった。

 阪急関係者は言う。「もう少し、やりようはあったかもしれない。だが、当時はそこまで思い至らなかった」

 当時――。時間は、女性が亡くなって間もない今年10月7日にさかのぼる。

 「(調査チームには)予見を…

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    木村裕明
    (朝日新聞記者=企業、経済、働き方)
    2023年12月3日17時25分 投稿
    【視点】

    「最初から把握はしていた。いま考えれば失敗だった」  記事冒頭に出てくる阪急阪神HD関係者の発言の真意をはかりかねています。記事を最後まで読んでも、もやもやしています。  失敗したのは、弁護士事務所の選定。本心からそう考えているのなら、

    …続きを読む
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