来たれ!パラスポーツの審判、ボランティア 支える側だって楽しめる

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編集委員・中小路徹
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現場へ! パラスポーツの裾野④

 「アウト!」「リターンミス!」「ポイント、○○(選手名)、スリーツー」「プレー!」

 視覚障害者のサウンドテーブルテニス(STT)は転がして行う卓球だ。競技者は金属球が入ったボールを音でとらえる。

 東京都障害者総合スポーツセンター(北区)で、取材のために利用者に試合をしてもらい、上級パラスポーツ指導員の大友奈々美(38)が、その審判の様子をみせてくれた。

 パラスポーツ指導員は障害の種類、程度、利用者のニーズに応じて、障害者の多岐にわたるスポーツ活動を支援するが、中には競技の審判資格を持つ人もいる。審判もパラスポーツ支援には欠かせない。大友は日本視覚障害者卓球連盟のC級審判員だ。

 試合をみていると、すべてを口頭で説明している。ラリーが止まった場合、競技者が球を返せなかったのか、反則なのか。ポイントがどちらに入り、得点状況はどうなったのか。ワンプレーごとに、ルールに基づいた「宣告用語」で伝える。

 「こんなに審判がしゃべる競技は、あまりないと思います。判断内容を瞬時に、はっきりとした口調で伝えるのが大変で、センターで利用者の方がプレーしている時、声を出す練習をさせてもらいました」

 STTは音に関するルールが…

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