会場で指名しないようにする記者をまとめた「NGリスト」が作成されるなど、旧ジャニーズ事務所の記者会見をめぐり、議論が起きました。そこから何を考えるべきでしょう。東京大学大学院情報学環教授で、ジャーナリズムを研究する林香里さんは、「問題は記者が思考停止していることだ」と指摘します。どういうことなのか、話を聞きました。
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旧ジャニーズ事務所の記者会見で、会場で指名しないようにする記者をまとめた「NGリスト」が作成されていたことを、新聞もテレビもこぞって報道しました。ただ儀式的な会見が通例になっている国で、NGリストがあったところでどんな影響があるのでしょう。報道に違和感を覚えました。
記者会見の問題は、日本特有の記者クラブ問題とつながっていますが、正直、このテーマで話すのは疲れました。若いころから日本の記者たちと議論してきましたが、「だってホワイトハウスにも記者クラブはあるでしょう」と言われ、話が前に進まないのです。
ICレコーダーを「回収袋」に入れた記者たち
記者クラブという器ではなく…
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- 【視点】
私が専門として研究している香港は、現在急速に報道の自由が収縮していますが、かつては極めて多様なメディアが花開いた地でした。政府寄りのメディアと、反政府的なメディアでは、全く違うことが書かれているのも珍しくありませんでしたが、よそと違う報道
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