高金利のドル建て金融商品、空前の人気 「持たざるリスク」も意識か

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多鹿ちなみ 山本恭介 聞き手・山本恭介
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 昨年来の米国の金利上昇をきっかけに、米ドルで運用する金融商品が売れている。ドル建て定期預金の金利は、日本の大手行でも年5%超となり、個人にとっては米国債券とともに魅力的に映っているようだ。一方、ドル建て資産への資金流入が加速すれば、円安圧力になるとの指摘もある。

 三井住友銀行には、外貨預金の口座開設の申し込みが相次いでいる。9月25日、ドル建て個人定期預金(預入期間が6カ月と1年)の金利を年0・01%から5・30%に引き上げた。すると、1日あたりの口座開設数は普段の約2倍に伸びた。

 ドル建ての預金金利は従来、市場金利に連動させていなかった。しかし、米金利の急上昇などを受け、連動させる仕組みに改め、金利を一気に引き上げた。

 加藤聡彦・リテール統括部長は「円安を一因とした物価上昇をリアルに感じる機会が増え、外貨を持つことや通貨を分散させる重要性を認識する人が増えているのでは」とみる。

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この記事を書いた人
山本恭介
国際報道部
専門・関心分野
国際関係、マネー、社会保障