外国の文化 触れて味わう

有元愛美子
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 出身国のトルコで迫害されて避難してきたクルド人を始め、外国籍の人や海外にルーツを持つ人が多く暮らす埼玉県川口市で23日、様々な文化に触れるイベント「ともくらフェス」があった。様々な背景を持つ人が互いの立場や文化を尊重しながら「共生する」ことを体験するのが狙い。来場者は、世界各地の食べ物や物品の買い物を楽しみ、トークイベントで共生の現状や課題について考えた。

 フェスでは韓国やベトナムウクライナなど九つの国・文化の人や支援者が現地の食べ物や物品を販売した。特設ステージではクルドやベトナム、フィリピンの歌や踊りも披露された。

 日本人も出店した。世界各地で食される約50種類のとうがらしを栽培・販売する「十色とうがらしファーム」(さいたま市緑区)は黄色の唐辛子など貴重な品はあっという間に売り切れに。障がい者が働く市内の書店も店を出し、難民問題を扱う書籍を陳列。たくさんの人が手に取っていた。

 トークイベントでは、難民の就労支援をする都内のNPO法人「WELgee」代表の渡部カンコロンゴ清花さんらが多文化共生の課題や難民問題について話した。主催団体代表の温井立央さん(51)は「川口は今後の日本社会を表している。あらゆる文化に直接触れる体験を通し、モデル都市にしたい」と話した。(有元愛美子)

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