山形中央高吹奏楽部、12月に台湾遠征へ 国際音楽祭に招待

兼田徳幸

 山形中央高校吹奏楽部が12月に台湾で開かれる国際音楽祭に招待され、日本代表として出演することになった。部員らは「山形や日本の代表として、迫力のある演奏を届けたい」と練習に励んでいる。

 同校は、全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)の東北大会で県内最多の15回の金賞(高校大編成部門)を誇る。

 近年は少子化に伴う部員数減少の中でも少数精鋭でサウンドを磨き上げ、今夏も全国大会にあと一歩まで迫った。

 昨年度は全日本高校選抜吹奏楽団の一員として欧州公演にも参加。こうした実績などが評価され、台湾南部の嘉義市で12月15日に開幕する国際音楽祭に招待された。同校によると東北の高校では初という。

 遠征には1、2年生のほか、進路のめどがたった3年生など計43人が参加する。12月22日から4泊5日の日程で渡航し、ホールや野外音楽堂など4カ所で演奏する予定だ。

 顧問の佐藤誠基教諭は「台湾は音楽が盛んで、誰もが人生のうちに一つの楽器をマスターするという『一生一楽器』といった言葉もあるようです」と話す。中でも嘉義市は音楽のまちとして知られ、今年で31回目を数える国際音楽祭は例年大きな盛り上がりを見せるという。

 佐藤教諭は「器楽は観客の皆さんにダイレクトに音を届けられ、拍手など生の反応が返ってくるので、言葉のコミュニケーションより深いつながりが生まれうる。生徒たちにとって得がたい経験になるはずです」と期待する。

 会場ごとになるべく曲目を変えてほしいというリクエストもあり、演奏する曲は、台湾歌曲集や花笠音頭を採り入れたオリジナル曲、Jポップのメドレーなど20曲以上を用意している。

 トロンボーンを担当する部長の渡辺真衣さん(2年)は「素晴らしい音楽祭に招待されてうれしいです。言葉は通じないかもしれないけれど、音楽を通して台湾の皆さんと交流を深められれば」と話す。

 同校は台湾渡航に先立ち、記念の演奏会を12月9日午後3時、山形テルサで開く。前売りは500円(小学生以下200円)。チケットは山形テルサ、富岡本店、辻楽器店で扱っている。

 渡航費用は全額自己負担のため、同校は協賛金を募っている。問い合わせは同校吹奏楽部顧問の東海林達郎教諭(023・641・7312)へ。(兼田徳幸)…

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