安定的な皇位継承に向けて自民党は17日、党総裁である岸田文雄首相の主導で立ち上げた新組織の初会合を開いた。女性皇族が結婚後も皇室にとどまることや、旧宮家の男系男子を養子とすることを可能にする皇室典範改正を視野に検討を進める。
「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」は総裁直轄の組織で、会長に麻生太郎副総裁、会長代理に茂木敏充幹事長、事務総長に萩生田光一政調会長を据えた。党幹部を並べることで、皇位継承の問題を重視する姿勢を示す狙いがある。
麻生氏は初会合の冒頭で「皇室典範等の法改正の必要も考えねばならない」と述べた。現在の皇室典範は、皇位を継承できるのは父方の血統が天皇とつながる「男系男子」のみに限定する。皇室を構成する17人のうち皇位継承資格者は3人で、天皇陛下の次の世代は秋篠宮家の長男、悠仁さま(17)だけ。首相は「責任ある政権与党として活発な議論を率先して行っていく決意だ」と表明している。保守層の支持を取り付けるためにも議論を進めたい考えだ。
この日は、2021年12月…