発達障害ある人「手放せない人材」 IT分野、集中力や突破力に強み

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高橋諒子

 発達障害のある人をIT分野で採用しようとする動きが、国内企業で増えている。環境が整えば、集中力や突破力などの強みが生かせるケースも多く、障害者にとって職業の選択肢が広がる面もある。一方、企業は一人一人の特性や能力に合った配置や環境整備が求められる。(高橋諒子)

 建設現場で修正点などを関係者にすばやく連絡するSNSアプリ、独身寮の駐車場や食堂の予約を一元的に管理するアプリ――。エンジニアリング大手の日揮ホールディングス(HD)で、日常業務のデジタル化を担っているのは、2021年設立の特例子会社「日揮パラレルテクノロジーズ(JPT)」だ。

 ここでは、発達障害と精神障害のある社員約30人が働く。社員はデータサイエンス、AI(人工知能)などに関わる技術をもち、出社のないリモート勤務で業務をこなしている。

 JPTの設立はもともと、企業に一定割合以上の障害者雇用を義務づける「法定雇用率」の達成を目的としたものだったが、JPTの成川潤社長は「数合わせではなく、どうすれば付加価値の高い仕事をしてもらえるかを考えた」と話す。国内外のIT企業で、発達障害の従業員が活躍している事例は耳にしていた。実際に、障害者の就職を支援する就労移行支援事業所に見学に行き、利用者の高い技術を目の当たりにしたことで事業の方向性が固まった。

 社員は、仕事とのミスマッチを防ぐために4週間のインターンシップを経て採用する。給与水準も「ITエンジニアの相場に合わせている」(成川社長)といい、着実に高度な技術をもつ人材を採用できているという。

 22年に入社した30代男性…

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    浅倉拓也
    (朝日新聞記者=移民問題)
    2023年11月20日10時37分 投稿
    【視点】

    「障害の有無にかかわらず、誰にだって得意不得意はあり、誰かにカバーしてほしい場面もある。多様な人材を理解し、職場環境を見直すことは、マネジメントの基本、相互理解の基本でもある」 素敵な考え方ですね。自分の身近な例などを考えても、発達障

    …続きを読む