「1年前の戦術が通用しない」 ウクライナ海軍司令官が求める新兵器

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マーク・サントラ/The New York Times 翻訳=城俊雄/朝日新聞

How Ukraine, With No Warships, Is Thwarting Russia’s Navy【後編】

 海戦での後退への主な対応として、ロシア軍はウクライナの港湾インフラをまひさせるとともに、オデーサ住民を苦しめるために執拗(しつよう)な爆撃を続けている。ウクライナ海軍のネイジュパパ司令官によれば、ここ数週間、ロシア海軍機はオデーサからの航路に「機雷のようなもの」を投下しているが、海運は止まっていないという。

 「もちろん、彼らはあらゆる手段を使って我々の攻撃を止めようとしているが、成功することはないと確信している」

 過去20カ月間、第2次世界大戦以来の欧州最大の陸上戦争に世界の注目が集まっているが、黒海を支配したいという願望は、プーチン大統領がウクライナ侵攻を決断した重要な要因だった。ロシアがクリミアを不法に併合した2014年、ウクライナはほぼすべての艦船を失い、約5千人の軍人が海軍を離脱したため、海軍の規模は3分の2に縮小した。

圧倒的優位のロシア海軍に対抗するため、ウクライナ海軍の司令官はすでにお披露目はされている新兵器の配備が必要だと語ります。

ロシア軍の「空母」となったクリミア半島

 最近のウクライナによる攻撃…

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