工藤内閣府副大臣、旧統一教会韓国トップの韓鶴子氏と「5回会った」

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 工藤彰三内閣府副大臣は16日の衆院消費者問題特別委員会で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係について、韓国の教団トップ韓鶴子(ハンハクチャ)氏と「確か5回お会いした」と明かした。共産党の本村伸子氏の質問に答えた。本村氏は「適材適所とはとてもいえない」として辞任を求めた。

 工藤副大臣の担当の一つは消費者庁で、同庁は教団の問題をきっかけに成立した不当寄付勧誘防止法を所管している。

 工藤副大臣は教団といつから関係を持ったのかを問われ、「2012年の衆議院選挙の数カ月前に統一教会関連の世界平和連合愛知県事務局長が事務所を訪問されたのが最初の面会だと認識」と答弁。選挙のたびに、幹部から選挙事務所で激励を受けたり、関係者らに電話作戦などの選挙支援を担ってもらったりしたとも話した。また、韓氏と何回会ったかを問われ、「確か5回お会いした」と答えた。

 教団の関係団体の会合に参加してきたことなどについて、「大変軽率な行為だと深く反省しております」とした。

 本村氏は「工藤氏は副大臣にふさわしくないと(岸田)総理に進言すべき」だと指摘したが、自見英子消費者相は「人事については総理の専権事項であり、コメントは差し控えたい」とし、「当該団体との関係を絶つということは、引き続き徹底をする」と答えた。

 工藤副大臣は衆院愛知4区選出。自民党麻生派所属。

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    内田晃
    (朝日新聞政治部次長)
    2023年11月16日23時20分 投稿
    【視点】

    ここまで色々出てくるのかと、工藤副大臣の国会質疑に驚きました。 工藤氏は、教団問題の被害者救済を担当する消費者庁の担当です。その工藤氏の口から、選挙で支援を受けたこと、関連団体に会費を納めていたこと、会合で祝辞を述べていたことなど、教団側

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2023年11月17日7時2分 投稿
    【視点】

    内田デスクのコメントも読むと、この人事のひどさがさらによくわかります。旧統一教会との関係について説明を避けてきて政府の要職に納まり、国会答弁が避けられない立場になってから聞かれて答える。しかもそのポストは被害者救済を担当する副大臣。関係を断

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