ゆるキャラ「著作権侵害」で自民市議が動画削除 大阪府吹田市が要請

田中祐也

 大阪府吹田(すいた)市の自民党市議が、市のマスコットキャラクターと酷似したキャラが登場する動画を配信し、市の監査委員が「著作権侵害」と認定した問題で、市が動画の削除を要請し、市議が削除したことがわかった。

 キャラは「すいたん」で、藤木栄亮(えいすけ)市議(55)がユーチューブで「(吹田市は)共産党の支持者の巣」などと発言し、すいたんを名乗るキャラが「いやー怖いわー」と応じる動画などを作って配信していた。市のすいたんの使用要領では、声を出すことや、特定の政治や思想の支持や批判を認めていない。

 監査委員が10月に著作権侵害と認定し、使用停止を求めなかった市の対応を「不適切」とした。後藤圭二市長は今月6日、取材に対し「市の顧問弁護士も著作権法違反と判断した。削除するように言う」と話していた。

 市によると、10日に藤木市議に「著作権侵害にあたるので、速やかに使用停止を求めます」などとする文書を渡したという。その日のうちに動画は削除された。藤木市議はブログに「著作権者の吹田市から一連の動画について削除要請がきた。著作権者の意向なので当然削除した」などと記した。

 市の担当者は「監査委員から指摘を受けるまで、著作権法の解釈を誤っていた。認識が甘かった」と話した。(田中祐也)…

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