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年内の衆院解散見送り、首相が意向固める 支持率低迷おさまらない中

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 岸田文雄首相が年内の衆院解散を見送る意向を固めた。11月に衆院議員の任期が折り返しを迎え、選挙に勝てるタイミングでの解散を探っていたが、内閣支持率が政権発足から最低水準に落ち込んでいる現状を踏まえ、当面は経済対策などに集中せざるをえないと判断。年明け以降に改めて解散の機会を探る。政権幹部が明らかにした。

 首相は20日に臨時国会に提出する2023年度の補正予算案の早期成立などに専念。定額減税や低所得世帯への給付を盛り込んだ約17兆円の総合経済対策の確実な実施に力を注ぐ。11月中旬からは定額減税を具体化する与党の税制論議も控え、一定の「政治空白」を生む衆院解散に踏み切るのは現実的ではないとの判断も働いた。一連の対策によりデフレ脱却に道筋をつけたい考えで、周囲には当面、解散を先送りにする方針を伝えたという。

 首相は秋の臨時国会に合わせ…

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    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2023年11月9日5時38分 投稿
    【視点】

    ■解散・総選挙こそ「聞く力」だ!岸田の延命のあがきを断罪せよ!  学生、労働者、市民諸君!私は微力であっても無力ではないと信じ、この檄を叩きつける!「悪夢のような岸田政権」政権交代が実現したら、そのときの与党はこう言うだろう。いや、そう言

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2023年11月9日6時46分 投稿
    【視点】

    「見送り、意向固める」とは、見方を変えれば「踏み切れない」ということです。岸田首相は2年前に衆院解散の判断を初めてしていますが、それは衆院議員の任期満了が迫るなかで首相に就任した際の景気づけのようなものでした。国民に何かを問うという意味での

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