インドネシア球団、九州の独立リーグに参戦 SB3軍との交流戦も

三ツ木勝巳
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 佐賀県内を拠点に、野球の独立リーグ「ヤマエグループ九州アジアリーグ」で活動するインドネシア球団が誕生した。球団名は「佐賀インドネシアドリームズ」。球団を運営する「NEO ASIA JAPAN」(佐賀市)は、武雄市嬉野市とホームタウン協定を締結した。監督には元千葉ロッテマリーンズ投手の香月良仁さん(39)が就任する。

 佐賀インドネシアドリームズは、日本企業が出資して1月にインドネシアで発足した「NEOアジアプロ野球機構」の傘下にある唯一のチームで、4月に設立された。9月には九州アジアリーグへの準加盟が認められた。

 もともとはインドネシアのナショナルチームを母体とし、現在はフィリピンスリランカなどを含む4カ国の18~38歳の計22人の選手が所属している。チームのメンバーらは来年2月から武雄市に住み、4月ごろから同リーグの公式戦などに臨む。

 リーグ戦は、正式加盟チームの3分の1程度の24試合を戦う予定で、ソフトバンク球団の3軍などとの交流戦を含め約30試合を見込んでいる。2025年以降の正式加盟を目指している。

 武雄市のひぜしんスタジアム(武雄市民球場)と嬉野市のみゆき球場で公式戦を行うほか、嬉野市は全天候型屋内多目的広場「朝日I&Rドーム」なども練習に提供するという。

 2日にホームタウン協定を結んだ武雄市の小松政市長は、武雄市と嬉野市が観光や西九州新幹線に加え、スポーツでも連携を進めることへの期待に触れ、「市民に愛される球団を目指して、我々も頑張って取り組んでいきたい。インドネシアや東南アジアのインバウンドや交流がさらに深まることも期待している」と語った。

 武雄市役所での記者会見で、福原佑二球団社長(40)は「一人でも多くのスター選手が誕生し、アジアの野球発展途上諸国で、野球がもっともっと発展していくことを強く願っています」とあいさつした。

 インドネシアからオンラインで会見に参加した副主将のアグバール・ムハマッド投手(38)は「今まで培ってきたプレーがどこまで通じるか見極めて向上につなげたい」。主将のラマダハン・リスキー選手(37)は「4月から厳しい練習をしてきた。その成果を日本でみせたい」と抱負を述べた。(三ツ木勝巳)

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