「東宝の人に『次のゴジラ、やりませんか?』と言われ、『シン・ゴジラ』のあとかぁ……」
「いやあ、よくやったよね」
「ペンペン草も生えてない。余程のバカ野郎じゃなきゃやらない」
「でもマイナスワン、よく出来てた。ツッコミどころ満載なんだけどそれはおいといて皆さん、銀座!銀座!!銀座!!!」
いやあ銀座大破壊よかったですね。ガメラの渋谷大破壊に並びます。3日から公開中の映画「ゴジラ-1.0」山崎貴監督と「シン・ゴジラ」(2016年)庵野秀明総監督の公開対談の続きは後ろにとっておいて、まずはあらすじから。あ、ネタバレありです。
主人公は特攻隊生き残りの元パイロット敷島浩一(神木隆之介)。敗戦後、東京に帰ってみれば空襲で家族はみんな死に、虚脱状態で闇市を歩いていると、赤子を抱いた大石典子(浜辺美波)と出会い、バラックで奇妙な同居生活を始める。敷島は生活費のためぼろい木造船で機雷を除去する危険な仕事に就くが、ある日、海上で巨大な怪獣に襲われる。「ゴジラだ!」。戦争末期、大戸島の飛行場で敷島らを襲った生物の巨大化した姿。彼は、恐怖のため整備兵らを見殺しにした戦中のトラウマに向き合うことになる……。
浮かび上がるキーワードは「等身大」です。冒頭の大戸島襲撃は、地面から見上げる人間の目線でゴジラ(全長15m)をとらえ、リアルな恐怖を演出。ただし、ここでのゴジラは大型肉食恐竜の生き残りといった体(てい)で、「ジュラシック・パーク」に近い。戦争を引きずった男が何とか日常と生活に自分を慣れさせようと歩き出す物語も等身大。重心は低く、というのが作り手の考えのようです。
水爆実験の放射能で巨大なモ…