「首相支持」だった自民・世耕氏が一転、「首相の資質は?」と質問

有料記事自民岸田政権

磯部佳孝
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 ほかの自民党幹部に先駆けて、岸田文雄首相の総裁選再選の支持を表明していた世耕弘成参院幹事長が25日の参院代表質問で一転、首相の資質に疑問符をつけた。内閣支持率の低下を受け「親岸田」の立場から「中間派」に距離を取り直す思惑があるようだ。

 世耕氏は冒頭で「首相への支持」に触れたが、その後は「支持率が向上しない最大の原因は、国民が期待する『リーダーとしての姿』が示せていないことに尽きる」。野党議員と見まがうような発言に、野党席から「そうだ、そうだ」と合いの手が上がった。

 政権発足以降、世耕氏は過去2回の代表質問で、首相への共感、提案を強調してきたが、この日は一変。下落傾向の支持率のほか、自民が有していた2議席維持を逃し、1勝1敗に終わった衆参ダブル補選にも触れ、首相をただした。

 最大派閥安倍派の幹部である…

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    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2023年10月25日18時28分 投稿
    【視点】

    岸田首相に対する自民党内の冷ややかな空気を背景に、支持率低迷への不満を首相に正面からぶつけたのか、それとも単に党内のガス抜きを図るための発言なのか。その狙いは分かりませんが、岸田首相を取り巻く党内情勢をみる上で非常に興味深い発言でした。

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2023年10月25日20時32分 投稿
    【視点】

    20年ほど前の参院本会議を思い出しました。首相は小泉純一郎氏で、自民党の参院幹事長だった青木幹雄氏が代表質問で苦言を呈していました。青木氏は最大派閥だった平成研(いまの茂木派)に属し、参院のドンと呼ばれていました。小泉氏と同じ清和会(いまの

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