想定外の苦戦、あぶり出された首相の「弱点」 解散戦略に影響も

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白見はる菜 森岡航平 小林圭 多湖清子
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 衆参ダブル補選で自民党は目標の2議席維持がかなわなかった。長崎で1勝は確保したものの、四国では大差で敗れた。政権に対する厳しい民意が顕在化した形で、岸田文雄首相の求心力がさらに低下する可能性がある。首相は総裁選再選をにらみ、衆院解散の好機を探るが、首相主導の政権運営は困難になりそうだ。

 首相はいつでも衆院を解散できるよう準備を進めているが、低支持率でも選挙に勝てるのか――。いずれも自民が議席を有していた参院徳島・高知、衆院長崎4区の補欠選挙に注目が集まったのは、岸田政権に向けられる民意の現在地を探る指標となるからだ。

 自民は「2戦全勝」での議席維持をめざして首相のほか、茂木敏充幹事長、小渕優子選挙対策委員長ら党幹部が断続的に現地入りした。

 1勝はしたものの、四国での…

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    米重克洋
    (JX通信社 代表取締役)
    2023年10月23日0時23分 投稿
    【視点】

    岸田首相と泉代表それぞれ「勝ち方」に課題が残った感は否めない。 長崎4区で自民・金子氏が競り勝った要因は、当初固まりきれていなかった与党支持層を活動量で固めきった基礎体力の強さにあると言えよう。ただ、各社の事前の情勢調査でも出口調査で

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    林尚行
    (朝日新聞GE補佐=政治、経済、政策)
    2023年10月23日7時16分 投稿
    【視点】

    徳島・高知は32%、長崎は42%。これはそれぞれの選挙区の今回の投票率です。いずれも前回の通常選挙と比べ、10ポイント以上低くなっています。「1勝1敗」という結果以上に、岸田首相に重くのしかかる数字になるのではないかと考えています。

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