NTT西子会社、900万件の情報流出 USBに記録し第三者に渡す

金子智彦
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 NTT西日本の子会社2社は17日、システムの保守を担当していた派遣会社の元従業員が顧客情報約900万人分を持ち出していたと発表した。顧客情報はコールセンターシステムにある59の顧客のもので、さらに増える可能性もある。持ち出された顧客情報は、名前や住所、電話番号など。社内調査に対し元従業員は、名簿の買い取り業者に情報を渡したと話しているという。

 NTT西日本子会社のNTTマーケティングアクトProCX(大阪市)などによると、情報流出は2013年7月ごろ~23年1月ごろまで発生したとみられるという。元派遣従業員は、システム管理者のアカウントを悪用して、顧客データを保管していたNTT西の別の子会社のサーバーにアクセス。USBメモリーに情報をダウンロードして持ち出していたという。流出した情報の中には、クレジットカードの情報も含まれていたという。

 22年4月にコールセンターシステムを使う顧客から情報流出の可能性があると指摘をうけ、両子会社で社内調査を行ったが把握できなかったという。23年7月に警察の捜査を受けて社内調査をさらに進める中で実態の把握ができたという。

 元派遣従業員は08年から警察の捜査が入った23年7月まで子会社で勤務していた。顧客情報の譲渡に関して、名簿買い取り業者との間で金銭のやりとりがあったかは、子会社側は把握していないとしている。クレジットカードの情報は2社、81件の流出が確認されているが、不正引き出しの被害は確認されていないという。(金子智彦)

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