国鉄型ディーゼル車、キハ40、47形の撮影会 JR徳島駅で

福家司
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 40年以上も走り続けているJR四国の国鉄型ディーゼル車、キハ40、47形の撮影会が「鉄道の日」の14日、JR徳島駅(徳島市)であった。構内に顔をそろえた4編成の雄姿に、鉄道ファンらが熱心にカメラを向けていた。

 キハ40、47形はかつて全国の非電化路線で普通列車の主役だったが、近年は減少の一途をたどっている。JR四国によると、四国でも最盛期は50両以上が活躍したが、観光列車への改造や廃車などが相次ぎ、現在は徳島駅に隣接する徳島運転所に19両が残るのみとなり、朝夕を中心に高徳、鳴門、牟岐(一部区間)の各線を走っている。

 四国に残るキハ40、47形の外観は1980~82年の登場時からあまり改造されておらず、エンジンも取り換えられていないため、鉄道ファンには特に人気が高いという。

 列車に乗らない撮影会だけのツアーは同社初だったが、この日は四国内をはじめ関西、関東、九州などから24人が集まった。「四国色」と呼ばれる白と空色に塗り分けられたキハ40、47形の各2編成を側線にずらりと並べた。方向幕回しも披露され、参加者は普段は通れない通路に下りて熱心に撮影していた。隣接する徳島運転所でも屋上から留置されている車両群を撮影し、転車台などを見学した。

 大阪府枚方市から参加した自営業伊達智弘さん(38)は「好きな四国色のキハ40、47形を4編成も並べてくれ、めちゃくちゃ満足です。(一人1万3千円の)参加費も妥当だと思います」と喜んだ。

 撮影会は自らも鉄道好きという徳島駅の若手職員、石井優一朗さん(26)が発案し、参加枠は発売開始後5分で売り切れる人気だった。「今年3月のダイヤ改正まで駅構内にキハ40、47形の3編成が並ぶ時間があり、並べて鉄道ファンに撮影してもらおうと(撮影会を)考えた。まさか5分で完売するとは思わなかったが、楽しんでいただけたようで、手応えを感じている」と話した、(福家司)

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