ジャニーズ性加害問題、記者も逆に問われた 「被害者の救済とは」

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東京社会部 島崎周

 「あなたにとっての『救済』とは何ですか?」

 旧ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏から性加害を受けたと訴える元ジャニーズJr.を取材する中で、何度かたずねたことがある。

 心から謝罪をしてもらうこと。それなりの金額で補償をしてもらうこと。二度と同じような被害者を生まないような環境をつくってもらうこと。答えは様々だった。

 ある元Jr.の男性は、記者会見で同じような質問をされた際、逆に記者に質問した。「もしみなさんが今日、帰りに性被害に遭って、『救済します』と言われて何を求めますか」

「まるで被害者が裁かれているようだ」

 喜多川氏の性加害問題をめぐり、事務所は初めて開いた9月の記者会見で、被害者に対して「法を超えた救済」をすると強調した。だが、設置した被害者救済委員会は、元裁判官の弁護士3人で構成され、過去の判例などをもとに補償額を算定するという。別の元Jr.の男性は、こうこぼした。「これでは、まるで被害者が裁かれているようだ」

 救済委員会が被害申告を受け…

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