公共空間にあふれる「性的な」広告 表現の規制よりも大切なものは

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聞き手・吉田純哉
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 駅のポスターや公共機関の広告の表現が「性的だ」として問題視されることがあります。2次元キャラだからNGなのか、表現を規制するべきなのか。メディア研究者の田中東子さんに聞きました。

2次元キャラだからNGなのか?

 公共性の高い広告が性的だと批判される事象は繰り返し起きています。

 代表的なのが、鹿児島県志布志市が2016年に制作した、ふるさと納税の返礼品である養殖ウナギのCM動画です。スクール水着を着た若い女性「うな子」が、プールで「養って」とささやき、男性に育てられる話です。終盤に「うな子」は擬人化したウナギだったと明かされます。

 「わいせつ」かどうかに加えて、表現が「性差別的であること」が問題なのです。女性を「養われる性」として、人格のないモノのように扱っている。また、スクール水着など児童ポルノを連想させる要素もありました。

 胸を強調したマンガの女性キ…

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    インベカヲリ★
    (写真家・ノンフィクションライター)
    2023年10月16日12時0分 投稿
    【視点】

    近所のファミレスに入ったら、何かのアニメのコラボ企画で、幼女風なのに性的な体と服装をしたイラストが店内いっぱいに並んでいてギョッとしたことがあった。 昔なら気にしなかったかもしれないけど、大人になって、いろんな影響が見えてくるようになると、

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    小林恭子
    (在英ジャーナリスト)
    2023年10月20日18時25分 投稿
    【視点】

    筆者は今、英国に住んでいます。年に1-2回、日本に一時帰国するのですが、そのたびに「幼女」をアニメ的キャラクターにしたイメージがあふれていて、驚きます。 幼い子ども(少女)を性的な対象としていることに、気味が悪い思いをします。

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