井原鉄道が「戦国列車」運行 沿線の歴史的魅力を発信

小沢邦男
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 【岡山】史跡が多く残る沿線地域の観光振興に一役買おうと、井原鉄道(井原市)は15日から、「戦国列車」の運行を始める。地元ゆかりの戦国武将北条早雲の肖像画などをあしらったラッピング車両を走らせ、戦国の雰囲気に浸れる鉄道旅を楽しんでもらう。

 井原鉄道は旧山陽道に沿うように走る。沿線は古くから交通の要衝として栄え、多くの史跡が残る。早雲の生誕地とされる高越城(井原市)、「秀吉の備中高松城攻め」の際に毛利氏の本陣が置かれた猿掛城(矢掛町、倉敷市)、約280年にわたり備後の中心だった神辺城(広島県福山市)など、歴史的な見どころがあふれる。

 戦国列車は近年の山城ブームにあやかり、同鉄道と沿線5市町でつくる観光連盟が企画した。既存の1車両を黒一色にラッピング。ヘッドマークや車体側面に早雲の肖像画をあしらったほか、内外装に沿線を治めた9氏族の家紋をちりばめている。車内には早雲とのツーショットが撮れる席も用意する。

 15日は午後0時20分から神辺駅(福山市)でお披露目セレモニーがある。本格運行は16日からで、ダイヤは同鉄道のホームページで案内する。15日と12月8日には列車のデザインを監修した山城ガールむつみさんを招き、戦国列車に乗って山城を訪れる歴史探訪ツアーがある(有料)。(小沢邦男)

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