ディープなネタで勝負、尼崎の地域誌が大ピンチ 公害和解金が底つく
谷辺晃子
広告はなし。スポンサーもいない。兵庫・尼崎への熱い思いだけを詰め込んだ異色すぎる地域情報誌「南部再生」が、危機にある。資金が底をつきつつあり、印刷代の捻出が難しい。創刊から22年、ついに大きく舵(かじ)を切る。
「逆タッチ」
A5判で24ページ。薄くて小さな冊子を開くと、カオスとも言える世界が広がっている。
《きみはタッチなんて知らない》
こんな見出しが躍るのは今年6月の最新号。スポーツ特集で、県立尼崎西高の男子新体操部と、市内唯一の軟式女子野球チーム「尼崎BlueRose」を紹介した。
取材を受けたZ世代(10~…