兵士を消耗品扱い、ロシアの無謀な指示 元陸将「戦況は我慢比べ」
9月に「ここ1、2週間がヤマ場」という指摘が相次いだウクライナ軍による反転攻勢は依然として、ロシア軍との間で一進一退の攻防が続いています。陸上自衛隊東北方面総監を務めた松村五郎元陸将は、ロシア軍による頑強な抵抗の背景には、兵士の生命を無視したプーチン大統領らによる政治的な思惑があると指摘します。
――現在の戦況をどうみていますか。
焦点の一つは、ロボティネやベルボベなどウクライナ中南部ザポリージャ州での反転攻勢の行方でした。ウクライナ軍が9月下旬、地雷や塹壕(ざんごう)で築いたロシア軍の第1防衛線を突破したというニュースが流れました。ロシア軍は第2、第3の防衛線も準備していますが、そこは地雷原や配置された兵士数が比較的薄いとも言われていました。
しかし、ウクライナ軍がその後、第2、第3のロシア軍防衛線を突破したというニュースは今のところ流れていません。予想したほど、ウクライナ軍の反転攻勢に進展が見られないようです。
軍事的合理性を無視したロシア軍の戦い
――なぜ、反転攻勢が停滞しているのですか。
ロシアが軍事的合理性を無視…
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