朝日新聞出版が「Newton」出版社をグループ化 国内最大科学誌

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 朝日新聞出版は5日、科学雑誌「Newton」を発行する出版社「ニュートンプレス」(東京都文京区・高森康雄社長)の全株式を同日付で取得したと発表した。同社は民事再生を経て債務を返済中で、今後は朝日新聞グループに加わることになる。

 Newtonは1981年創刊の月刊誌。「科学の面白さをわかりやすく伝える」を理念に、イラストや写真を多用した誌面で、科学ファンから支持されてきた。部数は8万5千部で、科学雑誌では国内最大だという。

 ニュートンプレスをめぐっては、前社長が定期購読者から出資金を不正に預かったとして、2017年2月に出資法違反の容疑で逮捕され、有罪判決が確定した。同社は同月、民事再生法の適用を申請し、東京地裁に認可された。再生手続きは20年に終結し、現在は再生計画に基づいて債務の返済を続けている。

 今後は、朝日新聞グループが債務の返済を保証する。朝日新聞出版が営業や販売をサポートし、雑誌書籍の売り上げ増や新規事業の検討を進める。Newtonの編集方針も従来のまま維持する。

 ニュートンプレスの高森社長は「朝日新聞出版の広告獲得力、営業力、企画力、書店との深いコミュニケーションにより、ニュートンプレスの成長も促進される。新聞の読者層はターゲットが重なるので、新たな成長も期待している」、朝日新聞出版の市村友一社長は「日本中の科学ファンがワクワクするようなコンテンツを一緒にお届けしていく」とそれぞれコメントした。

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