西山女流三冠、将棋朝日杯2次予選へ タイトル挑戦の佐々木七段破る
将棋の西山朋佳女流三冠(28)=女王・女流名人・女流王将=が4日、第17回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)で2次予選進出を決めた。今夏、二つのタイトル戦で挑戦者になった佐々木大地七段(28)らに勝った。朝日杯で女流棋士が2次予選に進出するのは初めて。
西山女流三冠は1次予選で2連勝して、この日の対局に臨んだ。午前に、順位戦でB級2組に所属する渡辺和史六段(28)に勝利。午後には、七冠の藤井聡太名人・竜王(21)に棋聖戦と王位戦で挑戦した佐々木七段に勝った。西山女流三冠は「『その手を指されていれば負け』という局面もあった。幸運だったと思う。2次予選を指せるのがうれしい。もう1局指せるので楽しみ」と話した。
西山女流三冠は、棋士と対戦する公式戦の直近の成績が8勝3敗になった。今後4局のうち2勝すれば、「直近10勝以上、勝率6割5分以上」の基準を満たし、棋士編入試験の受験資格を得る。西山女流三冠は棋士養成機関「奨励会」で三段になったが、女性初の四段昇段(プロ入り)は果たせず、2021年に女流棋士になった。(村瀬信也)