決まり文句の言い訳を乗り越えて 取手聖徳女子がめざす東日本吹奏楽
上田雅文
第23回東日本学校吹奏楽大会が10月7、8日、甲府市で開かれる。
高校部門に初出場する聖徳大付取手聖徳女子(茨城県取手市)は20年以上、「吹奏楽の甲子園」とされる全日本吹奏楽コンクールを目指してきた。
だが、今年度は目標を小編成の「頂点」に変え、大会に挑む。
強豪校に阻まれて
「今しかできないからね。毎日を大切にして音を出してください」
9月下旬、吹奏楽部を指揮する講師の高橋友子さんが、こもった音を漏らす部員たちにげきを飛ばした。
同部は20年以上、全国大会出場を目指し、茨城県大会や東関東大会で、課題曲と自由曲を演奏する大編成(55人以内)の部門に参加してきた。
2020年度から同校普通科に「吹奏楽コース」も設置されたものの、全日本吹奏楽コンクールの出場はまだない。
近年は生徒数減少などで、部員数が40人程度にとどまる。今年度も、大会に向けて練習する部員は35人だ。
これまで全国大会出場がかなわないと、高橋さんや生徒たちは毎回、こう自分たちを納得させた。
ただ、それは、決まり文句の…