ベトナムに絵本文化の種まく2人 原点に美智子さまの「頑張ってね」
日本とベトナムが国交を樹立し、今年で50年。日越の女性2人が、絵本文化の「種」をベトナムで育て、芽吹き始めている。10月14日からは首都ハノイで、日本の絵本の原画展が開かれる。活動の原点には、ある人との出会いと励ましがあった。
活動するのは、ベトナム在住の勝恵美(めぐみ)さん(47)と、ベトナム人のレ・ティ・トゥ・ヒエンさん(45)。
日本語を学んでいたヒエンさんは、長女が2歳だった2009年、観光で来日した。日本の絵本に出会い、色鮮やかで子どもの想像力をかき立ててくれることに引き込まれた。
母国に絵つきの本はあるが、子ども向けの絵本は見当たらなかった。「ベトナムに絵本の文化を広げたい」
ヒエンさんには、日本人の親友の勝さんがいる。20年ほど前、ベトナムに来たばかりの勝さんに日本語で声をかけて以来、ずっと仲良しだ。一緒に会社をつくり、ベトナム航空の機内誌などを手がけてきた。
ヒエンさんから相談を受けた勝さんは、「夢をかなえてあげたい」。2人で14年、絵本の読み聞かせをする取り組みを始めた。
2人は17年3月、駐ベトナム日本大使館主催のレセプションに招かれ、ベトナムを訪れていた皇后美智子さま(現上皇后さま)に会った。
紀子さまとも懇談「大きな花を」
「どんな本を読み聞かせてい…