日本原燃、六ケ所村の施設で防災訓練 災害発生時の対応など確認

野田佑介
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 日本原燃は3日、青森県六ケ所村にあるウラン濃縮工場など複数の原子力関連施設が大規模な地震によって被災した場面を想定した防災訓練を実施し、一部を報道陣に公開した。

 今回の訓練は、3日前に六ケ所村で震度5弱の地震が発生。その後も大規模な地震が相次いで起きたため、ウラン濃縮工場のほか、使用済み核燃料再処理工場や高レベル放射性廃棄物貯蔵管理施設、低レベル放射性廃棄物埋設施設の4施設で電源喪失や施設の損壊などの被害が出た――との想定で行われた。

 訓練には同社社員約770人が参加。報道陣には、原子力規制委員会の新規制基準への適合に向けた安全対策工事などのため、2017年9月から生産を停止し、今年8月に運転を再開したウラン濃縮工場での訓練が公開された。地震で工場内に六フッ化ウランが漏れ、発生した有害物質が外部に飛散する可能性があると想定し、社員が工場の屋上から散水をするため、貯水槽からポンプでくみ上げる手順を確認した。

 訓練に参加したウラン濃縮工場機械保全課の市川大樹主任は「対応のスピードや社員間の連携は合格点だと思う。これからも訓練を繰り返して、事故発生時の手順をしっかり確認していきたい」と話した。(野田佑介)

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