大谷、進化する技術 左投手への対応で「フライボール革命」が起きた

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アナハイム=笠井正基
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 大リーグのアメリカン・リーグは1日(日本時間2日)、レギュラーシーズンの全日程を終え、投打の「二刀流」で活躍したエンゼルスの大谷翔平選手(29)が44本塁打で本塁打王に輝いた。

 「試合に勝てば楽しいし、負ければ悔しい」。大谷は口癖のように話す。右ひじを痛めるまで、投打「二刀流」で楽しさを追い求めたシーズンだった。

 3月のワールド・ベースボール・クラシックWBC)で日本代表の優勝に貢献すると、休む間もなく、大リーグでは開幕投手を担った。投手としては中5日での登板間隔をほぼ守りながら、打者としては6月に月間15本塁打を記録。8月にはメジャー史上初となる2年連続の「2桁勝利、2桁本塁打」を達成した。「二刀流」はまさに、円熟期を迎えていた。

 一方、「二刀流」の負担は大きく、夏場に体が悲鳴を上げる。両足や右手中指のけいれんを訴え、8月23日の試合で右ひじの靱帯(じんたい)を損傷。9月19日に自身2回目の右ひじ手術を受け、早々と今季を終えざるをえなかった。

 大谷は2018年に大リーグに移籍してから、速く動く球に対応するため、打撃スタイルをノーステップに変え、計画的に強い体をつくりあげてきた。打撃面での今季の進化について、野球選手の動作解析を研究する神事努(じんじつとむ)・国学院大学准教授は「打球速度が上がり、高い打球角度で打てるようになった」と見る。

■「フライボール革命」がよう…

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