岸田首相「信頼できるAI実現に向け、日本主導で国際ルール作り」

岸田政権

岸田文雄首相(発言録)

 生成AI(人工知能)は産業、医療、教育などの社会全体に革命的な進歩をもたらす可能性があると言われている。私自身、夏休みを利用して生成AIの演習を受講し、自ら手を動かしてプログラミングを実践的に学んだ。実体験を通じ、改めて生成AIのポテンシャルを感じるとともに、生成AIが次の時代の「科学技術の大衆化」をもたらし、さらに便利な世の中が実現することを期待している。

 一方で、フェイク情報、プライバシーや著作権の保護に対する懸念も指摘されており、対応が必要だ。G7広島サミットでは「広島AIプロセス」を提案した。信頼できるAIの実現に向けて、ガバナンスや透明性の促進などについて、現在、日本が主導して国際ルール作りを進めている。

 科学技術には「光と影」の側面がある。イノベーションの推進と、それに伴う社会への負の影響や倫理的な問題などに対して真摯(しんし)に向き合い、持続可能な未来のために科学技術の利用を進めていくことが重要だ。(京都市左京区で開かれた「科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム」でのあいさつ)…

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