アマゾン配達員33人がボイコット、配送遅れる 報奨金未払いに不満

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寺島笑花
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 長崎市などで配送する、ネット通販大手アマゾンの配達員33人が今月15日、荷物の配送をボイコットした。1750個の荷物に遅れが出たという。ボイコットの原因はインセンティブ(報奨金)の未払いといい、配達員らでつくる労働組合はアマゾンの1次下請け会社に対し、支給基準などを明らかにするよう求めている。

 アマゾンの配達員は、アマゾンの下請けの運送会社から「個人事業主」として業務を委託されているのが一般的。しかし、実態はアマゾンのアプリで働き方を管理された「労働者」だと主張し、昨年から各地で労組をつくる動きが相次いだ。長崎でも昨年、「東京ユニオン・アマゾン配達員組合長崎支部」を結成。アマゾンと下請け会社に対して労働契約の締結や長時間労働の是正などを求めていた。

 28日に会見を開いた同組合長崎支部によると、約束したはずのインセンティブが支払われていないとして配送をボイコットした配達員は、組合員を含む33人。いずれもアマゾンの2次下請けの運送会社から業務を委託されていた。

 インセンティブは、配送量が増えるセール時や、140個以上の荷物を配達した日の日給に2千~3千円を上乗せするなどというものだったが、この内容や支給基準が不透明だったことがわかったという。

 同組合長崎支部によると、本…

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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2023年9月30日7時2分 投稿
    【視点】

    便利さを追い求めるばかりにそこにある働く人の生活や労働環境を蔑ろにしていることはよくありますし、Amazonなどのシステムはその最たるものだと思います。これまでなかなかその問題性が大きく話題になってこなかったように思いますが、このように労働

    …続きを読む