三浦佳生が探す「自分の色」 羽生結弦さんのプロ転向で抱いた危機感

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 憧れの大先輩に「少し近づけたのかな」とはにかむ。2月、フィギュアスケートの四大陸選手権を史上最年少で優勝。翌月には世界ジュニア選手権も制した。どちらも羽生結弦さんが獲得したタイトルだ。18歳の歩みは五輪を連覇した偉大なスケーターと重なる。

 4歳でスケートを始め、小3から中1まで、少年時代の羽生さんを指導した都築章一郎コーチに師事した。

 夜明け前の午前4時半から公園40周、縄跳びの二重跳び200回……。リンクに入る前から筋力や体力をつける練習に取り組んだ。都築さんからはいつも、羽生さんの名前を出されながら励まされた。「結弦も最初から飛び抜けていたわけじゃない」「おまえもオリンピックチャンピオンになるんだ」

 普段は厳しいコーチの表情が変わった日のことを覚えている。2018年平昌五輪で羽生さんが2大会連続の金メダルを獲得した直後だった。羽生さんから報告の電話を受けた都築さんがうれし涙を流しているのを練習中、間近で見た。「結果を出すことは自分自身の目標でもあるけど、お世話になった人への恩返しになる。自分も喜んでもらいたい」。目標ができた。

 スピードと高さを兼ね備えた4回転ジャンプが最大の武器だ。「元々うまくジャンプを跳べる方ではなかったけど、小学生の時から、お尻に何個あざができても、チャレンジしてきた。すごくきつかったけど、スケートは好きだったから」。純粋な思いが技の習得を後押ししてきた。

記事後半には、三浦佳生選手の一問一答があります。羽生結弦さんに憧れたきっかけや2026年の五輪に向けての思いを語ってくれました。

 20年の全日本選手権で初め…

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