「双日」元社員を逮捕 転職前の職場「兼松」の営業秘密持ち出し疑い

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御船紗子
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 大手総合商社「双日」(東京都千代田区)に転職した直後、直前まで勤務していた総合商社「兼松」(本店・神戸市)から不正に営業秘密を持ち出したとして、警視庁は双日の元社員で職業不詳の真鍋昌奨容疑者(32)=東京都江東区豊洲3丁目=を不正競争防止法違反(管理侵害行為)の疑いで逮捕し、28日発表した。容疑を否認しているという。

 生活経済課によると、真鍋容疑者は2022年7月16日午後9時半ごろ~17日午前1時5分ごろ、自宅のパソコンで、兼松側が管理するサーバーに同社派遣社員のIDとパスワードでログインし、自動車部品の新製品開発に関わる提案書や、利益見込みをまとめた採算表などの営業秘密をダウンロードして保存し、持ち出した疑いがある。同課は、IDなどは派遣社員から口実をつけて聞き出したとみている。

 真鍋容疑者は14年4月に兼松に入社し、22年6月に退職した。双日への転職は22年4月に内定し、22年7月から23年5月まで働いていた。両社とも自動車関連部門を担当していた。警視庁は、兼松からの相談を受けて23年4月、双日本社と容疑者の自宅などを家宅捜索していた。

 両社とも国内外に拠点がある東証プライム上場の総合商社で、自動車や航空関連事業を持つ。

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