西武線に小田急、東急から100両譲渡 「中古車両」で安く省エネ

高橋豪
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 西武鉄道は26日、東急電鉄小田急電鉄からそれぞれ通勤電車の車両を有償で譲り受けると発表した。大手私鉄間の車両の譲渡は珍しい。いずれも省エネルギー性能の高い車両で、新たに造るより二酸化炭素(CO2)の排出量を抑えられるメリットがある。

 2024年度から小田急の8000形を西武国分寺線で、25年度から東急の9000系を西武秩父線など4支線で走らせる。29年度までに約100両を順次導入する計画だ。

 これらは省エネ性能が高い「VVVFインバーター制御車両」で、旧型の直流モーター車両に比べて使用電力を半分に抑えられる。西武鉄道では、全車両に占める割合が約7割にとどまり、関東の他の大手私鉄より低いのが課題だった。

 西武鉄道は他社から譲り受けるVVVF化車両を「サステナ車両」と呼んで導入を進める。30年度までに割合を100%に引き上げる方針で、約2千世帯分に相当するCO2の排出を減らせる見通しという。(高橋豪)

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