第3回AIに心がないとしても…擬人化したがる人間側、リスクに備える欧州
竹野内崇宏
人間顔負けの自然な会話を紡ぎ出すAI(人工知能)だが、現時点で、AI自身が意識や感情を持ったと考える研究者はほとんどいない。
しかし、そうした段階でもAIを利用する人間の側が、感情などを見いだしてしまう。
チャットボットの元祖は1966年に登場した「イライザ」というプログラムだ。
当意即妙にアドリブで返答する現在のAIよりはるかに単純で、決められた回答など限られたやりとりしかできなかった。それでもコンピューターではなく、人間と対話しているように錯覚してしまうことが知られており、「イライザ効果」と呼ばれる。
仮想のペットにも愛着を抱いてしまう傾向のことは、1990年代に爆発的に流行した日本製の電子ゲームにちなみ、海外で「たまごっち効果(Tamagotchi effect)」と呼ばれるほどだ。
「感情を操られる」恐れ
「我々は(ロボット犬の)A…
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