鍵山優真「いつか3人で…」 大浴場で佐藤駿、三浦佳生と誓った目標

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聞き手・岩佐友

鍵山優真インタビュー(前編)

 フィギュアスケート男子の鍵山優真(20)=オリエンタルバイオ・中京大=は昨季、左足首のけがに苦しんだ。グランプリ(GP)シリーズを欠場し、唯一出場した全日本選手権は8位。父・正和コーチとは、何度も話し合いを重ねたという。一方で佐藤駿(19)、三浦佳生(18)ら、同世代の活躍から大きな刺激も受けた。

 朝日新聞の単独インタビューで1年間を振り返ってもらった。

 ――昨季は7月に負傷し、試合にほとんど出られないシーズンでした。どんな1年でしたか?

 「けがをしたのはすごく悔しかったです。でも、あの期間があったからこそ、今の成長した自分がある。足りない部分を知れる良い機会にもなりました。たくさんのことを学んだ自分がいるので、もう絶対にけがをしたくないという思いもあります。今は、ミラノ(・コルティナダンペッツォ)オリンピック(五輪)までのシーズンをもう棒に振らないよう、けがをせずにやっていきたいと思っています」

鍵山優真選手の単独インタビューを2週にわたってお届けします。前編では昨季の総括に加え、普段から仲のいい佐藤駿選手、三浦佳生選手とのエピソードを聞きました。ホテルの大浴場で3人が語り合った目標とは――。

 ――正和コーチとも対話を重ねた1年だったそうですね。

 「大会を欠場するかどうかを考える時に、『どうしたらいいのかな』『痛いけど我慢して出た方がいいのかな』と思うことがありました。父からは、『フィギュアスケート人生の今後を考えた時、今シーズンは無理して出るのは良くない。五輪まであと3年ある。しっかりやっていけばいい』と言われ、最終的には納得してGPシリーズを欠場しました。でも、全日本選手権だけは特別な思いがありました。いろいろな人が集まり、一番熱い戦いが全日本。そこに出たい思いがあり、何とか出させてくれないか、と。ちょっと譲れなかった感じですね。言葉でもそうですけど、『出たい』という思いを伝えるために、ちょっと我慢してでも思い切り練習していました。最終的に、後悔しないことを条件に全日本には出させてもらいました」

スケーターとしての熱が高まった

 ――自分の意思をここまではっきりと正和コーチに主張することは珍しい印象です。

 「そうですね。僕はあまり自…

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この記事を書いた人
岩佐友
スポーツ部|サッカー担当
専門・関心分野
サッカー、フィギュアスケート
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