ナゴルノ・カラバフ、1日で停戦の背景 ウクライナ侵攻も一定の影響

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聞き手・根本晃

 旧ソ連のアゼルバイジャンが20日、アルメニアとの間で係争地となっているナゴルノ・カラバフのアルメニア系住民組織と停戦に合意しました。「対テロ作戦」と称してミサイル攻撃に踏み切った翌日の出来事でした。背景に何があったのか。旧ソ連地域の紛争に詳しい同志社大の富樫耕介准教授に聞きました。

ナゴルノ・カラバフ紛争

ソ連時代にアゼルバイジャン共和国の自治州だったナゴルノ・カラバフは、1990年代の「第1次紛争」でアルメニアの実効支配下に入った。2020年、トルコの支援を受けたアゼルバイジャンは「第2次紛争」で大攻勢をかけ、領土の相当部分を奪還していた。

 ――アゼルバイジャンとアルメニア側は停戦に向かうと考えてよいのでしょうか。

 報道を見る限り、アルメニア側の全面的な降伏のようです。ナゴルノ・カラバフのアルメニア系住民組織が抗戦しても、犠牲者が増えるだけだと判断したのでしょう。

 アゼルバイジャン側も、(住…

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この記事を書いた人
根本晃
イスタンブール支局長|中東・欧州担当
専門・関心分野
国際政治、トルコ、ガザ、ウクライナ、語学