インフル、コロナが「同時流行」の様相 静岡県内、医療機関で混雑も

床並浩一
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 夏休み明けの学校施設を中心に感染が広がっているインフルエンザと5類感染症に移行後、感染者が急増してきた新型コロナウイルスが、静岡県内でも「同時流行」の様相を呈している。県は「医療現場の逼迫(ひっぱく)を招きかねない」として県民に感染予防対策を呼びかけている。

 県内139カ所の定点医療機関が4~10日の1週間(第36週)に県に報告したインフルの患者数は666人で、前週(305人)の2・18倍に。定点あたりの報告患者数は4・79人(前週2・19人)に倍増した。

 冬場にかけて流行が始まることが多いが、今季は8月下旬の第34週(8月21~27日)の段階で、「流行入り」の目安になる1人を超えた。小中学校などでは集団感染もみられ、1日に数十施設がインフル対策を理由に一部クラスを閉鎖する事態になっている。

 現段階の流行状況は次の段階となる「注意報レベル」の目安となる10人を大きく下回るが、県は「今後さらに流行が拡大することも考えられる」と指摘。新型コロナ対策と同様に手洗いやうがい、換気、「3密」回避など基本的な感染対策を広く紹介している。

 新型コロナについては、第36週に定点報告された患者数は3312人(同3704人)で、定点機関あたりでも23・83人(同26・65人)とわずかに減ったが、「感染拡大警報レベル」の目安となる16人を大きく上回っている。この1週間に約2万1千人(同2万3千人)、1日あたりでは約3千人(同約3300人)が感染したと推計され、発熱外来など一部の医療機関で混雑もみられる。

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