海から地上へ、飛び出す地下鉄 架線なき「宇宙船」のすっきりした姿
山根久美子
カタンカタン。かすかに音は聞こえるが、姿は見えない。カタンカタン……。
ガタンガタン。ゴーッ!
海底トンネルから飛び出してきたのは、前面がガラス張りの八角形、まるで宇宙船のようなフォルムの電車。
今年6月から運行を始めた地下鉄・大阪メトロの新型車両「400系」だ。
【撮影のワンポイント】海から駆け上がってきた電車
海底トンネルを出て、大阪港駅へ向かう電車の「後ろ姿」を撮影したのは歩道橋。その歩道橋から電車が走る線路を見ることができるのは、手すりと壁の隙間、わずか7~8センチ。レンズや機材が汚れないように、すすで黒くなった手すりを拭き、望遠レンズでのぞくと……街灯が金属の手すりに反射して、不思議な写真が撮影できました。(遠藤真梨)
大阪メトロは、府内4カ所で地上を走る。地下との間を行き来する地点の一つが、大阪市港区の中央線大阪港駅付近。
駅から水族館「海遊館」がある天保山エリアを横目に少し歩いた辺りでは、近未来的な「顔」を持つ400系が地上に出てきたり、海底トンネルに潜っていったりする姿を見ることができる。
地下鉄が海から出てきて地上…