「初恋の味」再現できる? イグ・ノーベル賞宮下教授のユニーク装置

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藤波優
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 イグ・ノーベル賞を受賞した宮下芳明・明治大教授は、電気味覚や味覚に関する研究を続け、ユニークな装置を次々に作ってきた。

 一緒に受賞した中村裕美・東京大特任准教授は10年ほど前、宮下さんの研究室で、最初に電気味覚を研究した学生。2人は、箸やストローに電気を流して食べ物の味を変える実験をして、今回の受賞につながった。

 ただ、箸などの食器に電気を流す場合、舌に食器が触れている間しか電気味覚の効果が得られない。食器を離せば味は元に戻るのがネックだった。

 そこで、宮下研究室は、下あごと首の後ろに電極を貼る装置を開発。スイッチを入れておくと、スポーツドリンクを飲んだ後でも後味の甘みが持続したという。

 電気味覚の研究が進む中、宮下さんには心残りがあった。研究室の雑談で出た「スマートフォンやテレビって、音も出て光るけど、味はしませんよね」という話だ。

 ちょうど、コロナ禍で旅行や…

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