東京・江戸川区がメタバース区役所開設へ アバターで申請・相談OK
東京都江戸川区は13日、仮想空間(メタバース)に「メタバース区役所」を開設するため、実証実験を始めると発表した。来庁しなくても、自宅や職場などから誰でも気軽に相談や申請ができる「究極のバリアフリー」を目指すという。
メタバース区役所は、インターネットの仮想空間に実際の区役所庁舎を模した形でつくられる。来庁者は、分身キャラクターであるアバターを選び、庁舎内を行き来して、総合案内ロビーや相談ルームを訪ねる。実際の区役所と同様のサービスをメタバース空間でもできるようにする。
南北13キロ、東西8キロのエリアに約70万人が住む区には、住む場所や障害の有無に関係なく同じサービスを提供したいという考えがある。目指すは「来庁不要の区役所」の実現で、メタバース区役所もその一環だ。
メタバース区役所には区のホームページから入る予定。本人認証は不要で、ニックネームでも構わない。音声会話やチャットで、アバターになった区職員とやりとりする。
まずは20日から障害者らから相談や申請を受け付ける実証実験を始める。利用ルールなどを整理した上で、サービス分野を順次広げ、実際の区役所庁舎が移転する5年後にあわせて、完成させたいとしている。
斉藤猛区長は「誰でもどこに住んでいても同じサービスを受けられる区役所にしたい」と意気込んでいる。(張春穎)