「海の家」から秋田豪雨被災地に飲料提供 逗子の団体仲立ち、支援へ

芳垣文子

 神奈川県逗子市の逗子海岸で営業していた海の家の事業者団体が、7月の豪雨で被災した秋田県五城目町に飲み物を提供し、支援に役立てられることになった。逗子市のボランティア団体「逗子木育の会」代表の大塚広美さん(45)が仲立ちした。

 大塚さんは1995年の阪神淡路大震災で被災、自宅が全壊し祖父が亡くなった。今回の豪雨では秋田県近くに親戚が住んでいたことなどから支援を考えたという。物資などが届きにくい自治体を対象に考え、五城目町の社会福祉協議会に問い合わせると、「ボランティアにお礼に渡す飲み物があるとありがたい」との返事があったという。

 大塚さんが市を通じて海の家の団体である「逗子海岸営業協同組合」に協力を呼びかけたところ、勝田康司常務理事が快諾。勝田さんを通して、鎌倉市の「由比ガ浜茶亭組合」からも飲料などの提供があった。

 お茶やジュースなどの飲み物のほか、レトルトカレーやボディーソープなど段ボール約50箱が集まった。大塚さんは「個人の力は小さくても、周囲に相談したりすれば化学反応が起きて善意が善意を呼ぶことができる」と言い、13日に五城目町に届けに行くという。勝田さんも「これからも何かできることがあれば協力していきたい」と話す。

 今回は飲み物のみを届けるが、食品などは、無駄にならないよう逗子市社会福祉協議会を通じて市内の生活困窮家庭に配られる予定だ。(芳垣文子)…

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