性暴力対策強化の矢先に 現役の中学校長逮捕、生徒の心のケアへ
教職員による児童生徒への性暴力が絶えず、対策が強化されるなか、東京都練馬区立の現職中学校長が、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(所持)の疑いで逮捕された。所持していた画像は、以前の勤務先の女子生徒のものとみられる。区教育委員会は11日、記者会見を開き、堀和夫・教育長が「子どもを教え導く立場でしかも学校の最高責任者だった。誠に申し訳ない」と謝罪した。
逮捕されたのは、三原台中学校長の北村比左嘉(ひさよし)容疑者(55)。現時点では他の生徒から被害の情報は寄せられていないといい、区教委は「警察の捜査に全面協力したい」と説明した。
区教委の説明によると、北村容疑者は2019年4月に同校に校長として着任。「そつなく真面目。子どもに分かりやすく話をしたり文章を書いたりすることにたけていた」という。
同校では同日午後、全校集会が開かれ、副校長が生徒に経緯を説明。12日は保護者説明会を開くほか、区教委が専門家を派遣し、生徒へのカウンセリングも行う。
都教育委員会などによると、発覚のきっかけは、都教委の「第三者相談窓口」への被害女性からの電話だった。昨年11月、「過去に先生からわいせつな行為を受けていた」という相談だった。担当者が電話やメールで女性とやり取りを重ね、今年6月に初めて対面で面談。7月に女性が警察に相談したという。
練馬区では5月を「性暴力防止強化月間」に
教職員による児童生徒への性…