第3回性加害の認識に立てず 鈍感だった新聞 ジャニーズ依存深めたテレビ

有料記事帝国の闇 ジャニーズ性加害問題

滝沢文那 中沢絢乃 平岡春人 照井琢見
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 「性加害認める」「被害者の救済は」――。ジャニーズ事務所が、故ジャニー喜多川氏による性加害を認めて謝罪した7日の会見を、テレビ局はそんなテロップと共に時間を割いて伝えた。

 調査会社のニホンモニターの調べでは、この日地上波では36番組が報道し、時間にして計18時間4分13秒に上った。新聞も翌朝1面で大きく扱った。

 だが、マスメディアがこの問題を積極的に報じたのは極めて最近の話だ。事務所が設置した再発防止特別チームが8月29日に公表した報告書には「マスメディアの沈黙」という項目があり、こんな記載がある。

 「テレビ局をはじめとするマスメディア側としても、事務所が日本でトップのエンターテインメント企業であり、性加害を報道すると、タレントを自社の番組に出演させたり、雑誌に掲載したりできなくなるとの危惧から、報道するのを控えていたと考えられる」

 1999年から2000年に…

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    末冨芳
    (日本大学文理学部教授)
    2023年9月10日11時53分 投稿
    【提案】

    この程度の記事では検証とも言えないでしょう。朝日新聞こそ新聞社の先鞭切って、黙殺隠蔽忖度の構造や責任体制の検証、子どもへの性暴力性犯罪を許さないコンプライアンス規定、取材対象の子ども若者含め「こどもの安全保護」のルール整備と運用に取り組むこ

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    小林恭子
    (在英ジャーナリスト)
    2023年9月23日1時33分 投稿
    【視点】

    この記事や、企業が「ジャニーズ事務所のタレントをもう使わない」などの決断を書いた記事など、拝読させていただきましたが、筆者も含め、読者の多くの方が感じるのは、「なんだか、ひとごとみたいだなあ」という印象ではないでしょうか。  過去にい

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