「おうち英語」は言語学の定説破り? 研究で見えてきた効果と実態

有料記事変わる進学

聞き手・塩入彩
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 「おうち英語」が、幼い子どもを持つ保護者を中心に注目を集めています。英会話教室や塾ではなく、自宅で行う英語の学習法で、SNSで様々な情報がシェアされ、関連書籍の出版も相次いでいます。効果や影響はどこまでわかっているのか。「おうち英語」を研究する早稲田大の尾島司郎教授(第二言語習得論)に聞きました。

 ――おうち英語の研究を始めたのは、いつですか。

 以前から小学生の英語教育などに関心を持って研究していましたが、今で言うおうち英語をテーマにしたのは約8年前。ある公立小学校の英語授業を見学したら、めちゃくちゃ英語ができる子がいたんです。帰国子女ではない。不思議に思い、保護者に電話で話を聞きました。

 聞くと、幼い頃からCDや動画教材を使って英語に触れさせていた、と。親は英語が全然できないのに、その子は驚異的にスピーキングがうまい。それまで言語学では「テレビなどの映像や音声からは、言葉は学べない」というのが定説だったので、本当に驚きました。

日本語への影響、効果的な学習法、学習を始める時期……記事後半では「おうち英語」で気になるあれこれや、いま何がどこまでわかっているのか、聞いています。

 ――言語学の常識とは違ったのですか。

 言語学で有名な研究の一つに…

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