「リストラ」で消えゆく全国の灯台 キャラクター化でいかす動きも

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西堀岳路
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 灯台が次々と姿を消している。灯台を一括管理する海上保安庁が2007年度から進める「リストラ」で、全国にあった約3千基のうち、今年7月初めまでに232基が廃止された。一方で、廃止された灯台の管理を地元で引き継いだり、灯台をキャラクター化して有効利用につなげたりする動きもある。

 日本海に面した秋田県由利本荘市の高台。松ケ崎灯台があった一帯は地元住民の憩いの場でもあったが、17年に灯台が廃止され、砂利を敷いた更地になっている。今は灯台の隣にあった屋根付きの休憩所が残るだけだ。

 海保によると、灯台は松ケ崎灯台のように岬の先端などにある「沿岸灯台」と、港湾の防波堤の突端部にある「防波堤灯台」の2種類がある。3千基のうち約2100基が防波堤灯台で、廃止された大半はこれにあたるが、100年以上の歴史があったり地元の名所であったりする沿岸灯台でも廃止の対象だ。

 夜間に航行する際に自船の位置を知るのに重要だった灯台。廃止される理由はさまざまだが、全地球測位システム(GPS)など航海計器が進歩してきたことが大きい。維持管理費の削減や予算の重点配分策もあり、「必要性が低下したものから、船舶の運航関係者や地元自治体と協議して決めている」(海保担当者)という。

 担当者によると、ほかにも、社会的、経済的理由でその地域を航行する船舶が減ったほか、港の拡大で役割が重複する防波堤灯台ができるなどの理由があるという。

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