性被害に遭った子どもの人権守る仕組みを 精神科医・奥山真紀子さん

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編集委員・大久保真紀
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 ジャニー喜多川氏の性加害問題について、ジャニーズ事務所が7日、記者会見を開いた。今回の問題から見えること、考えるべきことについて、日本子ども虐待防止学会前理事長で精神科医の奥山真紀子さんに聞いた。

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 ジャニー喜多川氏による未成年者への性加害問題が明らかになったことは、長い間、人々の意識や社会の中で認めたくない、見たくないと、直視されてこなかった男の子の性被害について社会の目を見開かせたという点で、非常に大きな意味がある。多数の被害者がいる大変深刻な問題ではあるが、特殊だと考えるべきではない。

 性被害を受けた子どもたちを診てきた専門家にとっては、驚きはない。大人や年長者からの男の子の性被害はスポーツクラブや寄宿舎児童養護施設などさまざまなところで起こっており、決して少なくない。しかし、性暴力相談窓口でも男性の被害についてようやく認識が広がってきた段階で、これまで社会の認識は極めて低かったといわざるをえない。今回、被害を明かした方々の勇気を尊敬するとともに、その勇気を社会が大切に受け止めて行かなければならない。

 もともと性被害を受けたこと…

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ジャニー喜多川氏の性加害問題

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